幸運


昨日(9月6日)の午後2時、

スタジオジブリの宮崎 駿 監督が引退会見を行いました。

「風の谷のナウシカ」が公開された1984年、

当時私は10歳。

北田交差点にあった、

”おもちゃの松元”さん(だったかな?)の2階(3階だったかな?)で

プラモデルを買った時に、

レジに置いてあった、

「風の谷のナウシカ」の割引券。

今のように前情報が何もないのに、

割引券に描かれたナウシカと王蟲に強烈に魅かれました。

よっぽど凝視していたのでしょう。

店員さんに、「欲しいの?」と聞かれ、

券を貰えたのが嬉しかったのを今でも覚えています。

鹿屋本町一番街にあった映画館movieでみたナウシカは、

30年近く経った今でも鮮烈に覚えています。

映画館もその当時はゆるかったのか、

全席入れ替えではなかったので、

見終わった後にそのまま居座ってもう1回見ましたcoldsweats01

映画館の方、申し訳ありませんでしたbearing

「ルパン三世 カリオストロの城」も宮崎 駿 監督と知ったのは、

しばらく経ってからでした。

すでにTVのロードショーで放映されていたのですが、

TVtvがあった部屋に布団を並べ、

泊りに来ていた従姉妹達と一緒に

大爆笑happy02しながら見たのを覚えています。

その後も周知の通り、

多くの名作を残されていますが、

現在公開中の「風立ちぬ」。

先月の始めに見に行ってきました。

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最初はあまり乗り気ではなかったのですが、

監督が試写後に涙したとのことと、

鈴木プロデューサーが、

「宮崎 駿からの遺言です。」(確かこのようなニュアンス)

とのコメントがあったので、

もしかしたら監督の作品は最後になるかもと思い、

見に行ったのでした。

公開されてからちょっと経っていたので、

賛否両論の批評があることは知っていましたが、

私は…。

見に行って良かったと思いました。

仕事をし、結婚をしている今の自分がいるこの時に、

この映画が公開され、

見ることができて幸運だったと思います。

子供の時の自分が見ても、

「はて?」と思ったと思います。

戦争、貧困、病気で生きることが困難だった時代を

必死に生き抜いてきたご先祖様がいて下さったからこそ、

今の自分がいるんだな…。

と感じたのと、

主人公の技術者、当時のエリートとしての生き様、

ヒロインの潔さに感動しました。

私も、ゆか先生も、ダーcryingでした。

この映画は、

零戦を設計した堀越 二郎氏を題材としていますが、

零戦はほぼ出てきません。

私はそれもまた良かったと思っています。

ネットでは、「零戦の活躍を期待していたのに…。」

とのコメントが見られますが、

高性能の零戦が空中戦で敵機を打ち落とすシーンは、

この映画には必要ではなかったと思いました。

ただ、鹿児島県は、

特攻基地として有名な知覧がありますし、

私が住む鹿屋にも基地があったそうです。

知覧の特攻記念館で見た特攻隊員の写真や書を見て、

身が引き締まる思いをしたことを覚えています。

祖父が戦争の話を聞かせてくれていたこともあり、

零戦について、興味が湧きました。

そんな時、本屋さんでたまたま見つけた本が、

こちらの文庫本。

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新潮文庫、吉村 昭 著、”零式戦闘機”、昭和53年発行。

機体開発から戦場での悲運を、

設計士、技師、操縦者の奮闘と哀歓とともに綴られた記録文学です。

開発段階からの多難と苦労。

航空技術は世界から20年も遅れていたにも拘らず、

傑出した性能の戦闘機を世に生み出し、

後に伝説となるほどの活躍。

しかし、技術開発と生産能力に勝る諸外国に押され始め、

ついには特攻機として使われるに至り、

次第に凋落の一途へ。

久しぶりに、あっという間に読破してしまった本でした。

この本には零戦のライバル機の名前も出てくるのですが、

どんな形の機体だろう?

と思っていたところに、

後日、同じ本屋さんで今度はこちらの雑誌を発見。

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イカロス出版、”Jウイング” 2013年9月号。

表紙に、イチからわかる「零戦入門」、

と書いてあったので手に取ってみたら、

ライバル機たちの写真が載っていたので購入。

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”零式戦闘機”を読む際、イメージが湧きやすくなりました。

次に読まなければいけないのが、こちら。

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講談社文庫、百田 尚樹 著、”永遠の0(ゼロ)”

たまたま、ゆか先生が以前から持っていたもの。

楽しみです。

あと、鹿屋には海上自衛隊鹿屋航空基地があり、

そこに資料館もあるのですが、

零戦の機体が展示されているようなので、

こちらにも足を運んでみたいと思います。

監督引退会見がワイドショーでも報じられ、

コメンテーターへの、「好きなジブリ作品は?」

との質問に、”となりのトトロ”、”千と千尋の神隠し”、

との回答多数ですが、

私は、なんといっても「天空の城 ラピュタ」ですsmilesign01

語りだしたらきりがないので、

すでに長くなってきましたから、

ここまでにしておきますcoldsweats01

まだまだ新しい作品を見たい。

という気持ちがないといえば嘘になりますが、

これまでの素晴らしい作品、

ありがとうございましたsign01お疲れ様でしたsign01

という気持ちです。

宮崎 駿 監督が作ってきた映画をリアルタイムで

見ることができる世代に生まれて、良かった。

心から、そう思います。