瓜実条虫


前回に続いて漢字テストみたいなタイトルですが、

こちらも小動物獣医療関係者にはお馴染みの寄生虫です。

糞便の画像も出てきますので、

お食事中の方はご注意ください!

瓜実条虫(ウリザネジョウチュウ)は腸内に寄生していますが、

老熟片節と呼ばれるものが糞便表面に出てくることで、

ご家族が気が付かれることが多いです。

「糞やお尻に1cmくらいの伸び縮みする白い虫がいました。」

というお話を聞くと、瓜実条虫だと考えます。

また、「お尻に米粒みたいなものがくっついています。」

という表現も良く聞きます。

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黒猫のお尻(画面左側が尻尾です)に白いものが付着しています。

これが老熟片節の乾燥したもの。

このひとつひとつが1個の卵だと思われる飼い主様が多いですが、

ちょっと違います。

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片節をプレパラートにのせ、生理的食塩水を垂らし、

カバーグラスをかけてから軽く指圧を加えたもの。

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拡大するとこんな感じ。

青丸と赤丸のところを顕微鏡で見ると…。

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まず青丸の部分。

中に丸いものが沢山入っているのが分かります。

ぼんやりしていて分かりにくいので、

赤丸の部分を見てみます。

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赤丸部分を顕微鏡で見たもの。

卵嚢(らんのう)と呼ばれる小さな房が片節の外に出ています。

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卵嚢を拡大したもの。

中に丸いものが詰まっています。

さらに拡大すると…。

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こうなります。

これが瓜実条虫卵です。

中心に、4本の緑色の棘のようなものが見えます。

本来は6本あるのですが、

6本の鉤(こう)を持つことから、六鉤幼虫と呼びます。

卵の多さにゾッとしますね。

散乱したこの虫卵を、ノミやハジラミの幼虫が食べ、

ノミ・ハジラミの成長に合わせて条虫もそれらの体内で成長。

犬や猫が、痒みから体表面にいるノミ・ハジラミを口でかじり、

飲み込んでしまうと、

瓜実条虫が犬・猫の腸粘膜に固着して成長、

老熟片節を排出する。

という流れになります。

この他にも、カエルやヘビなど爬虫類を食べることによって感染する、

マンソン裂頭条虫という条虫もいます。

瓜実条虫、マンソン裂頭条虫ともに、

錠剤と注射の駆虫薬がありますが、

マンソン裂頭条虫のお薬は瓜実条虫よりも多い量が必要になるため、

大きな錠剤を何個も飲ませるのが大変です。

さて最後に、汚いですが、

糞便に付着した老熟片節の画像を。

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伸び縮みしているのが分かりますね。

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ノミがいる=瓜実条虫もいるかも!?

と思って、良く観察して下さい。

もし見つけたら、まずはお家の掃除機がけを頑張って下さい!

 

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