ニキビダニ


気温・湿度共に高くなり、

皮膚病が多くなる季節です。

皮膚で細菌が増えると、皮膚炎を起こします。

特に犬で多く見られ、

猫は犬に比べると膿皮症の起こる確率は低くなります。

症状としては、

皮膚の発赤、痂疲(かさぶた)、丘疹、など、

その仔によって様々です。

皮膚炎を起こす原因は細菌の他にも、

カビや寄生虫によって引き起こされるものもあります。

寄生虫として、犬にはニキビダニ、

猫にヒゼンダニの感染である疥癬(かいせん)が多く見られます。

野良ネコの頭部から顔面にかけてカサブタががっちり、

という時は、疥癬の確率が高いようです。

先日、症状が悪化したとのことで来院された犬の症例は、

以前からニキビダニの感染が分かっていました。

ニキビダニは元々ほとんどの犬に感染していて、

仔犬が母親から授乳するときに感染するといわれています。

普段は症状を出すことは少ないのですが、

その仔の体調が悪かったり、

免疫力が落ちるとニキビダニの繁殖力が旺盛になり、

皮膚症状を出すようになるとされています。

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症状は、主に顔面(特に口唇周囲)と前・後肢肢端の皮膚炎で、

このように出血するほどの炎症になることもあります。

この仔はかなりの痒みと痛みを伴っていました。

この炎症部分の血液や浸出液を採取して顕微鏡で見てみると…。

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やはりニキビダニが観察されました。

これほど多くのニキビダニを顕微鏡の一視野で見たのは初めて。

しかも、成虫だけでなく、

成長途中のニキビダニも観察されるので、

相当繁殖しているようです。

一匹を拡大すると…。

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こうなります。

右上が頭部で、4対の脚が続いています。

 治療法は、

注射、もしくは経口で駆虫薬を投与してニキビダニの繁殖を抑え、

皮膚炎に対して抗生剤や痒み止めを経口投与します。

一時的には良くなっても、

治療を止めると再発することが多いのですが、

2週間に1回の注射だけで症状を出さずに済んでいる仔もいます。

ニキビダニの感染でやってはいけないのは、

ステロイドが含まれた軟膏を塗布することです。

ステロイドは痒みを抑えてくれるのですが、

免疫力を低下させるので、

ニキビダニがより旺盛になり、

症状が悪化することになります。

なので、ご家族の方が、

「この仔の足先が痒そうだから、

この前私が(人の)皮膚科でもらった痒み止めの軟膏を塗ってみるか。」

というのはお勧めしません。

まずは皮膚検査を行ってから、

適切な治療を行うことをお勧めします。

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