アップデート
前回の投稿から時間が経ってしまいました。
申し訳ありません。
夏が終わり、秋本番となってきました。
動物病院は春から夏にかけて、
犬の狂犬病予防接種とフィラリア予防のため、
外来件数が多くなり、
秋から冬にかけては外来件数が減る傾向にあります。
外来件数は減るのですが、
その分、寒い時期は猫の尿閉塞など、
診療や処置時間が長くかかる病気が増えるようです。
動物病院の繁忙期である春夏に比べ、
ある程度時間に余裕ができる秋冬は、
獣医師や動物看護士向けのセミナーが集中します。
先月は福岡県と宮崎県で開催されたセミナーに参加してきました。
福岡県で開催される学会やセミナーには新幹線で移動します。
新幹線開通前は車を運転して行っていましたが、
朝早く起きて運転し、
半日座学をやってまた運転して帰宅で、
座学中に眠気が襲ってくるし運転も危ないという状況でしたが、
新幹線は移動時間短縮と移動中も快適に休めるとあって、
もう福岡への車移動という選択肢はほぼ消去。
なので早朝の新幹線を利用するのですが、
先月、新幹線乗り場に向かったところ、
改札を通った先に、
コーヒーショップのテナントができていました。
SEATTLES’ BEST COFFEEさん。
これはかなり嬉しい!
お店の左側が元からあった、お手洗いへの入り口。
座席数も多く、新幹線出発までの時間調整に最適。
コーヒの他にもドーナツなどの軽食もあるので、
本当に助かります。
福岡でのセミナーは、
「皮膚科のいろは」と題して、
私たちのような一次診療施設(大学病院などは二次診療施設)で
多く遭遇する皮膚科についての内容でした。
一次診療施設で最も来院する症例数の多いとされるのが皮膚科で、
自分なりに治療の基本はできていると思っていましたが、
セミナーを受講して、目からウロコなことが多くありました。
中でも、シャンプーの使い方。
左から、低刺激シャンプー(ヒノケア かさかさ肌用,ベタつき肌用)、
中央が薬用シャンプーのマラセブ(マラセチア皮膚炎用)とノルバサン(殺菌作用)。
そして右が、保湿剤のアフロートVETモイスチャライズと、
人のスキンケア入浴剤のエモリカです。
皮膚病の状態に合わせてこれらを組み合わせていくのですが、
私は今まで、皮膚病の時には中央の2本を主に処方していました。
しかし、これだけでは皮膚への刺激が強いため、
まずは皮膚症状に合わせた低刺激シャンプーで洗い、
次に薬用シャンプー、そして最後に必ず保湿をすること。
とのことでした。
低刺激シャンプーは症状に合わせてまだ他にも選択するものがあります。
直接手に取ったり、体にかけて洗い始めては泡が立たないので、
食器洗いに使用するスポンジなどを利用してしっかり泡立てます。
目安は、手のひらに乗せた泡が、
手のひらを返しても落ちないで手に残るほどです。
これまであまり目を向けていなかった保湿剤ですが、
これが大事だということを学びました。
アフロートVETモイスチャライズは犬用の保湿剤ですが、
人用のエモリカでも代用可能とのことです。
もう夏が終わり皮膚病はだんだん減りつつありますが、
またこれからの症例に活かしていきたいと思います。
宮崎のセミナーは車で移動しました。
末吉財部ICから都城ICまで高速道路が繋がってくれたら便利なのになぁ。
と思いつつ、宮崎駅近くの会場へ。
宮崎大学の循環器科の中村先生と、
消化器外科・内科の鳥巣先生のセミナーで、
「二次診療を使いこなせ」というタイトルでした。
当院からは鹿児島大学への紹介症例ばかりで、
宮崎大学への紹介はしたことがなかったので、
参加することにしました。
ここでも目からウロコなことがありました。
これまで、吐き気や下痢の際に消化の良いようにと、
ドライフードを水でふやかして与えることを推奨してきましたが、
ふやかして与えるのは水分補給にはなるけども、
消化が良くなる訳ではなく、むしろ悪くなる。
とのことでした。
水分を増やすことで胃酸が薄まり、
消化に時間がかかるためだそうです。
仔犬へフードを与えるときもふやかしフードを推奨していましたが、
消化を良くするという意味はなしということなので、
これからはそのまま与えてもらうようにと改めました。
さて、宮崎でのセミナー終了後、
夕方だったので、夕飯を済ませてから帰ることに、
どこにしようかと検索したところ、
チキン南蛮発祥のお店、
「味のおぐら 本店」さんが歩いて行ける距離にありました。
大好きなメニュー発祥のお店とあって、
期待しながら向かいました。
お店は宮崎の山形屋さんの裏手にありました。
まだ夕食には早い時間でしたが、店内は盛況でした。
2階席へと通され、メニューを見ると、
チキン南蛮のみと、ハーフサイズのチキン南蛮とハンバーグがあり、
どちらもライス付きで1,010円。
どちらか悩んでやはり初志貫徹のチキン南蛮。
たっぷりのキャベツの千切りに昔ながらのスパゲッティに、
手のひらサイズくらいの大きなチキン南蛮。
ライスも平皿で提供され、定食ではなく、完全に洋食風でした。
まずは血糖値を上げないようにキャベツから食べ、
そしてチキン南蛮を頂きます。
食べて気がつきましたが、胸肉でした。
ジューシーなもも肉かと思っていましたが、
本場は違いました。
しかし、甘酢とタルタルソースを合わせることで、
バランスを取っているのだと思いました。
さて、今月から来年の2月まで、
月一回のペースでセミナーが入っており、
臨時休診を頂く予定です。
皆様方には大変ご迷惑をおかけしますが、
何卒、ご理解のほど、宜しくお願い致します。
アップデートした分、
日々の診療に還元していく所存です!